成長ホルモン治療による副作用つてあるのでしょうか?
ほとんどの場合、副作用はありません。成長ホルモンは本来、人間のからだの中にあるホルモンです。かせ薬など、ほかの薬と重なっても通常は問題ありません。唯一の例外は、糖尿病治療薬のインスリンだけです。それでも、次のような場合もあるので、注意も必要です。
まれに、治療初期に頭痛を訴えるお子さんがあります。一時的なもので、ふつう長引くことはありません。
成長ホルモン治療中に、骨や関節に軽い痛みが起こることがあります。これは治療が非常にうまくいき、身長の増加が顕著な場合によくみられます。一種の「成長痛」と考えてよい場合がほとんどです。ただし、股関節の痛みが強い場合には、注意を必要とします。
また以前は、白血病の発生率が高くなるといわれたことがありますが、現在では心配ないだろうと考えられています。さらに定期検査で、こうした副作用の有無をチェックしながら治療します。
在宅注射を開始して、1ヵ月目、2ヵ月目、3ヵ月目に来院し、診察や身長、体重測定、副作用チェック
のための検査を行ないます。その後は2~3ヵ月に1度、同様の定期検査を行なっています。
また、半年に一度は骨年齢をみるためのレントゲン検査も行なう必要があります。
定期検査を受けることで、安心して治療にのぞむことができるのです。